ビタミンCが不足すると筋トレ効果が落ちる、という話を聞いたことがありますか?
東京都健康長寿医療センターが発表した最近の研究では、ビタミン不足が骨格筋に及ぼす影響が紹介されています。
今回は、ビタミンCの枯渇が骨格筋に及ぼす影響、ビタミンの再投与が身体能力に良い影響を与えること、そして東京都健康長寿医療センターがビタミンCの効果を研究するに至った経緯について紹介します。
ビタミンCの欠乏による筋力への影響
先行研究では、筋力と活性酸素や酸化ストレスのアンバランスが関連しており、抗酸化物質の摂取不足が筋力を低下させることが示唆されています。
東京都健康長寿医療センターでは、ビタミンCが水溶性の強い抗酸化物質であることから、ビタミンCの減少が筋力低下に関与しているという仮説を立てました。
この仮説を検証するために、研究者たちは65歳から85歳の高齢者を対象に調査を行った。第一段階では、被験者の空腹時血清サンプルを採取し、45%の人にビタミンCの欠乏があることを発見した。
その後、筋力テストとダイナミックMRIスキャンを行い、骨格筋の質と身体能力を測定した。
その結果、被験者の血中ビタミンC濃度の低さと身体能力および骨格筋の質の低さの間に有意な相関があることが判明した。
また、ビタミンCが低い人は、正常な人に比べてサルコペニアの量が多く、身体的パフォーマンスが低いことが判明しました。
東京都健康長寿医療センター研究所
東京都健康長寿医療センターは、高齢者の医療と介護を総合的に行うために1983年に設立された臨床研究型の研究所です。
東京医科歯科大学をはじめとする関連機関と連携し、加齢に伴う疾病の予防や治療に重点を置いた研究を行っている。研究施設内には、多くの総合医学研究所、医学図書館、科学データセンターがあります。
ビタミンCの欠乏による骨格筋の萎縮と身体能力の低下
東京都健康長寿医療センターが行った研究では、ビタミンCの欠乏が骨格筋の萎縮や身体能力の低下にどのような影響を及ぼすかを明らかにしました。
まず、ビタミンCが欠乏している人を特定し、MRI検査と身体能力テストで筋力を評価した。
その結果、ビタミンCが不足している人は、加齢に伴う筋肉量の減少であるサルコペニアが有意に大きいことがわかりました。
さらに、ビタミンCの濃度が低い被験者では、歩数や歩行速度が低下するなど、身体能力が低下していることが分かりました。これらの結果は、ビタミンCの欠乏が身体的衰弱の発生に関連することを示唆している。
ビタミンCの再投与と筋力低下からの回復
最後に、研究者らは、ビタミンCの再投与が、身体能力に対する欠乏症の有害な影響を逆転させることができるかどうかを検証した。
そのために、研究参加者を、ビタミンCを投与するグループとプラセボを投与するグループの2つに無作為に振り分けた。
研究の結果、ビタミンCの補給を受けた人は、欠乏症の食事を続けた人に比べて、身体能力が向上していることが明らかになった。
これは、歩数の減少や歩行速度の低下などを有意に示している。さらに、ビタミンCを摂取した人は、プラセボを摂取した人に比べて筋力が有意に優れていた。
結論
東京都健康長寿医療センターが行った研究により、ビタミンCと筋力の有意な関係が実証されました。
この結果から、ビタミンCの欠乏は身体能力の低下や筋肉の萎縮をより大きくすることが明らかになりました。
さらに、ビタミンCの再投与は、その効果を反転させ、最適な身体能力を回復させる手段として利用できることが明らかになった。
ビタミンCを多く含む食品を毎日の食事に取り入れることから始め、必要に応じてビタミンCのサプリメントが最適な身体能力と筋力のために必要かどうか医師に相談してください。
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